気がつけば、小さなことでイライラしてしまう…。
そんな日々を過ごしてはいませんか?
イライラやムシャクシャという「怒り」の感情は人間なら誰もが持つものです。
でも、だからといって、感情のおもむくままにイライラしていると、本来の自分でいられなくなる上に、まわりの人を遠ざけてしまうことになります。
イライラは自分でコントロールできるものです。
イライラをコントロールする方法を一緒に見ていきましょう。
イライラの感情が生まれるメカニズムとは
人はどうしてイライラするのでしょうか?
何もないのにイライラする人はいないので、イライラの発生には必ず原因があります。
イライラの感情が生まれるまでには、3つの段階があると言われています。
第1段階:出来事の発生
- 親に小言を言われた
- 部下が指示通りに動かない
- 乗る予定だった電車が大幅に遅れた
などの出来事が起こります。
第2段階:出来事の意味づけ
第1段階で発生した出来事に対して、自分なりの意味づけを行います。
この出来事が自分にとってどういうものなのかを判断します。
第3段階:イライラの発生
意味づけの結果、「これはおかしい」「なんで自分が」「不当だ」「許せない」などと認識することにより、イライラや怒りの感情が発生します。
つまり、「起こった出来事」を「自分の考え方や価値観」に照らし合わせ、そこで「不一致」が生じたときに人は「イライラ」の感情を発生させるのです。
イライラはコントロールできる
先ほど、イライラはコントロールできると書きました。
どうすればコントロールできるのか、具体的に見ていきましょう。
第1段階=外的要因はコントロールできない
3つの段階の中でコントロールできないのは第1段階の「出来事の発生」だけです。
他人の言動などの外的要因をコントロールすることは不可能です。
親が何を言うか、指示を聞いた部下がどう行動するか、乗る予定の電車の運行状況などは、すべてコントロールできません。
まずこの点を認識しましょう。
イライラに悩む人の中には、「出来事の発生ををコントロールすることはできない」ということに気づくだけで、イライラするのがバカらしくなって、すっかり穏やかになってしまう(?)人もいます。
第2段階・第3段階は内的要因=コントロールできる
第2段階の「出来事の意味づけ」と第3段階の「イライラの発生」はコントロールすることが可能です。
第1段階で起こった出来事を受けて、イライラするのも、プラスの方向に変換するのも自由です。
その人の心がけ次第で、第2段階はいかようにも変わります。
- 親の小言は確かにカチンとくる言い方だったけれど、よく考えたら本質を突いていたのではないか?
- 部下が指示通りに動かないのは、こちらの指示の仕方やタイミングに問題があったからではないだろうか?
- 電車が遅延で予定が大幅に遅れそうだ。どうすれば、当初の予定に少しでも近づくことができるだろうか?
また、第2段階の意味づけの結果、確かに自分にとってネガティブな出来事であったとしても、「仕方ない」と考えることで、第3段階のイライラの発生を抑えることができます。
いつもイライラした人間でいたいか、穏やかな人間でいたいか?
自分自身の心がけ次第で、イライラはコントロールできるのです。
要は、いつもイライラして自分を見失いながら周囲の人を遠ざけたいか、いつも穏やかでいて周囲から信頼されたいか、というシンプルな問いです。
イライラしている人と一緒にいたいと思う人は、あまりいません。
人はひとりでは生きていけないのですから、イライラは冷静にコントロールするように努めたほうが、最終的に自分自身の利益につながるはずです。
小さなことでイライラする前に、自分を見つめ直す習慣をつけていきましょう。